演 目
僕は きっと ひとりじゃない
観劇日時/07.5.13
劇団名/劇団つくし
公演回数/第11回公演
脚本/三ツ井悠花
演出/島田裕之
スタッフの紹介はないけれども、親団体の「深川おやこ劇場」の父母たち総員
劇場/深川市生きがい文化センター

真摯な集団

 「劇団つくし」は、深川市の「深川おやこ劇場」の会員で小学校4年生以上高校生までのメンバーで構成している。さまざまな苦労を重ねながらも、11年の歴史を積み上げた集団である。同じ地域で演劇に携わる一員として誇りに思える存在でもある。
この劇団の演じる芝居はすべて子どもたちが考えるオリジナルである。それを親である劇場の人たちが構成し、またそれを全員で検討しながら完成させていくという手法をとっている。
だからどうしても発想は幼くパターン化する。今度もいじめられっ子が様々な夢の世界を巡る旅の経験の中から、強く生きていく自覚を得ていくという話だ。
夢の世界も、思い付きの範囲を出ず必然性が薄いのだが、子どもらしい突飛な着想もあったりして、何よりも子どもたち自身が自分たちで考えたということが良い経験になるであろう。
11年もやっている中で、特に参加者の減少という危機も何度かあったようで、今度も卒業生たちが何人か助っ人として参加して苦労しているようだ。最近の子どもたちは忙しいのだ。塾や部活でそれ以外の行事に参加するのがだんだん難しくなっていくらしい。やりたいことよりも、やらせられることに縛られて画一的になっていく……
この集団こそは、やらせられる行事ではなく子どもたち自身がやりたいことをやる集団であることを信じて……