演 目
アンダンテ・カンタービレ
観劇日時/06.12.2
劇団名/TPS
公演回数/第21回公演
作・演出・音楽/斉藤歩
劇場/石狩市アートウオーム

恩師の一言

 物語の最後に近く、合唱団の指導者の恩師である、北空知のハバロッティこと羽場氏(=山野久治・今回のみの出演)がタキシードの盛装に真っ赤なバラを一輪手に持つという臭い格好で現れる。
彼は、合唱団の指導者(=宮田圭子)の要望に応えてこの合唱団の演奏に対して感想を述べるわけだが、テナーの二人に「こんな下手なテナーは聞いたことがない。だがそれが良いんだ」という。
おそらくこの一言の台詞のために登場した羽場氏だが、この一言の台詞が、この芝居のテーマということなのであろう。
様々な価値観が融合して存在することに意義がある、ということを演劇にも示唆して端的に示した判り易い台詞を言うためだけに登場したように思える。