演 目
『身毒丸』贋作・寺山修司
観劇日時/06.10.28
劇団名/実験演劇集団「風蝕異人街」
公演回数/実験演劇集団「風蝕異人街」プロデュース
作/寺山修司
構成・演出/こしばきこう
舞台監督/石山貴章
制作/瀬戸睦代・川村麻梨子
題字/永井香珠未
出演/容由美子・水戸康徳・岩淵安希子・舛田佳弘・宇野早織・その他大勢 
劇場/シアターZOO

演劇的な舞台

 すべて閉じ込められた印象。開幕前すでに舞台前面両脇には真っ赤に塗られた竹矢来に閉じ込められた、これも真っ赤な長ジュバンの女が二人。
舞台正面奥も格子戸に閉じ込められた遊女が三人。時間になると懐かしい寺山の音楽が鳴り、前面の檻にいた女の一人がバックの演奏に合わせてトランペットを吹く。
やがてしんとくとその義母、義理の弟、父親達との失われた家族再生の物語が展開する。
風触異人街の独特の臭い演技術は、今日初めて観た若い演技者たちによって新鮮に、この集団には珍しいような演劇的魅力が感じられたのだった。
演出のこしば氏は当日パンフで、「ホンモノを超えるニセモノ」と言っている。寺山作品を使って別のものを創るということなのか? だが寺山作品群のコラージュのようにも見え、しかしうまくアレンジしているので素直に観ていることが出来た。