演 目
精霊流し
観劇日時/06.10.14
劇団名/元気なまちづくり支援事業 西区民シアター
公演回数/第22回北海道演劇祭参加
作/岡部耕大
演出/鈴木喜三夫
美術/舛井正博
道具製作/島津菜るみ
照明/鈴木静悟
音響/西野輝明
音楽/Yuki
演出助手/稲上利子
舞台監督/戸塚直人
制作/青木通子・松永ヒサ子
デザイン/はやさかまさお
劇場/ことにパトス

生き抜く女の強靭さ

 都会の孤独な生活に疲れた女(=小沼なつき)が古里に帰って身重の身体で浸水自殺を図る。運良く助けられた女は、運び込まれた小さな旅館の老女(松永ヒサ子)の哀しい自分史を聞いて生き返る気力を取り戻す。
自殺を図った女も古いイメージだ。今の若い女性は、もっと刹那的で図太いだろう。われわれの知りえる情報が悪い方ばかりに偏っているから、逆に言うと、この若い女性も、現代では貴重で心休まる新鮮な存在だと感じられてしまうのかもしれない。
一方、この老女の存在感は圧倒的である。この老女の述懐だけがこの芝居の価値かなとさえ思った。