演 目
ゲート
観劇日時/06.10.7
劇団名/劇団しろちゃん
公演回数/第35回公演
脚本・演出/廣瀬公彦 
スタッフ・キャストは膨大な人数なので割愛します。
劇場/ことにパトス

壮大な混乱

 長い。長過ぎる。それも魅力ある長さなら良いのだが複雑にこんぐらかって判り難い。
話は簡単だ。人類の存在に絶望した人間たちが、3派に分かれて延々と殲滅戦の死闘を繰り返す3時間。
それも般若心経の坊主やら黒魔術の集団やら珍妙なトリオやら地獄から生還した無敵の亡者やら、無節操な登場人物たちが入り乱れるのでめまぐるしく退屈する。
昨今の若い人たち(観客)は、あまり違和感を持たないのか、かなり熱心に観ているのが却って不思議な感じがしたのであった。
良く見れば現代社会の矛盾と混沌との比喩とも見えるシーンもある。例えば人間が異端者になって厄介者になり抹殺されるという場面は痴呆症の話だし、群衆場面の人々の動きが様式化されていたことは管理社会の象徴とも見て取れて、それはそれで面白かったのだが……