演 目
放課後、ぼくらは死を選ぶ
観劇日時/06.10.6
劇団名/旭川東高校演劇部
公演回数/第56回高文連上川支部 高等学校演劇発表大会
作/古川一郎
演出・舞台監督/畑中愛美
音響/河西まどか
照明/鈴木里奈
劇場/旭川文化会館 小ホール

青春の倦怠感

 それほど親しくはない男女の高校生(=吉田有希・堀綾乃、吉田は男役だが女子生徒である)がいきなり意気投合して心中をはかる。お互いに死にたい理由も知らないままで……
そこへ男の幼なじみの女(=野村真由美)が入り込んでくる。3人の一種の三角関係が互いの胸の内を吐露して行く。吐き出してみれば、互いにそれほど切迫した死ぬ理由もなかったようだった。
弾みもあって全てが解決する。最後に残った女生徒は教室を去る時、後ろを振り向いて「さよなら」と呟く。
アドレッセンス特有の青春の倦怠と、それを無事に乗り越えていく経過を清潔に描写した。
脚本はネットから掬いあげたものだそうだが、今時はそういうことが普通にあるらしい。本自体は上手く書き込まれてはいるけれども、そういうシステムに作者と使用者のモラルを危惧する。