演 目
夫婦レコード
観劇日時/06.8.22
劇団名/劇団青年座
公演回数/185回公演/旭川市民劇場8月例会
作/中島淳彦 
演出/黒岩亮 
装置/柴田秀子
照明/中川隆一 
音響/井上正弘 
衣装/竹原典子
舞台監督/尾花真 
製作/森正敏
劇場/旭川公会堂

愛すべき人たち

 突然亡くなった母親にテンヤワンヤの夫(=津嘉山正種)と5人の娘たち(=那須佐代子・牧野美幸・ひがし由貴・森脇由紀・柳下季里)。
最初はその騒動がわざとらしくおおげさで、ついていけず、何で俺はこんなところに居るんだろうと思うと居たたまれず途中で席を立とうとしたことも何度か!
しかし我慢して観ていると何故かだんだん、この登場人物たちに妙な親近感を覚えてくる。馬鹿な奴ばかりだし、どうしてもっと上手く生きられないのか、と思うのだが、でもこれが普通の人間たちの、事実ではなくとも真実なんだな、とじっくり納得がいく。
だんだん、まるでチェホフみたいな感じになってきた。バカな奴らだけれども、なんともいとおしい。考えてみればチェホフって、そういう人たちの哀歓を心優しく暖かく描いてきたんではなかろうか? そういう意味ではこれはチェホフのバリエーションなのかしら……
次女の夫・井上智之、三女の婚約者・小豆畠雅一、田宮という男・矢崎文也、などが出演。