演 目
女のみち
観劇日時/06.7.5
劇団名ポツドール
公演回数/Vol. 14,5
脚本・演出/溝口真希子 
舞台監督/清沢伸也・横尾友広
照明/伊藤孝
補佐/柳本友紀
操作/小川英士
音響/中村嘉宏
音響操作/齋藤瑠美子
舞台美術/田中敏恵
映像・宣伝美術/富田中理
演出助手/富田恭史・尾倉ケント 
小道具/大橋路代・鷲尾英彰 
衣装/金子千尋
写真撮影/曳野若菜 
制作/木下京子
広報/石井裕太
劇場/新宿THEATER TOPS

優しさの裏側にある本音

 舞台は倉庫のような建物の地下室のようなところ。奥にある窓からは女子高校の教室が見え、半裸の女子高生たちが騒いでいる。それはAV映画を撮影中の小さな撮影スタジオだったのだ。
舞台手前は休憩室兼着替え室であり、女優たち5人(安藤玉恵・岩本えり・内田慈・玄覺悠子・佐山和泉)は撮影中の軋轢によるトラブルの度にその部屋に出て、様々なやりとりが演じられる。混乱は基本的には誰かの優しさによってその都度解決され、その度にそれらの人物たちの関係と一人一人の裏側が露になってくる。
演技は超ナチュラルであり、重複発声したり声が小さくて聞こえなかったりするが全く気にならない。自然な雰囲気が大事なのだが、それに必要な台詞はきちんと聞こえている。
AVの撮影現場だから、かなり際どいシーンも続出するが汚らしい印象はない。あくまでも仕事と割りきっているのと、女5人の集団レズシーンだからかも知れない。
最後に全ての撮影が終わってそこで幕かと思わせて一旦暗転の後、再び明かりがつくと帰り支度をして一人ずつ帰っていくのだが、そこでそれぞれの本音がポロッと溢れ落ちる……
優しさの裏側にあった孤独と哀愁か……視覚的にも臨場感の強い印象が残った1時間40分の舞台であった。
ほかにプロダクションのマネージャ役で米村亮太朗、監督役に富田恭史、AD役に鷲尾英彰が出演。