編  集 後 記


 またも『遅れた夏の号』になってしまった。7・8月と雑用が輻輳し、それはまったく毎年のことなのだが、『観劇片々』にまったく手を着けられない日々が続いた。けれども、不思議と酒を呑まない日はなかったようだ。
酒さえ呑まなければ、きっとはかどったのにとは思うけれども、酒なしの人生なんて考えられない、というところに僕の限界もまたある。ということを充分に自覚承知してはいるのである。
自分の能力の限界も知り、寿命の限界も自覚しつつある今、焦ることもないというのが凡人の現在の心境……シコシコと、やれるだけのことはやっておこうというスタンスだ。なんか愚痴っぽく言い訳しているようなことになってしまった。
今年の夏は、7月末になっていきなり猛暑となり、それが8月の20日をすぎても未だに続いているので、今、これを書きながらも今年は何とか『夏の号』にあまり違和感を感じないで済むのかな、と幸運を味わっている。

                                           06年8月末日