演 目
再演A。キミのなかのボクのこと
観劇日時/06.2.4
劇団名劇団SKグループ
公演回数/第20回公演
脚本・演出/すがの公 
劇場/シアターZOO


 「この作品の劇評を巡ってちょっとした波紋が起きた」という、その詳細については加藤浩嗣氏の「シアターホリック」(SKGのホームページ)をご覧頂きたく、その作品に対する内容は大体、僕と同じ感想なので此処には書きません。
ただ加藤氏がこの中で「初日を観た結果、結末を2日目から付け加えたのはルール違反です」と述べたことについて、僕の考えを書いておきたいと思う。
端的にいうと僕はこの処置は、「あり」だと思う。こういうことは表現の宿命だと思う。納得できないままに上演を続けるよりは良心的だと思う。最もいい例は、井伏鱒二が自作の『山椒魚』のラストを晩年になって書き換えたことか。
観客はそのリスクを背負って観るべきだし、初日の観客に申し訳ないのではなく、観客はその欠点に疑問を呈し、その疑問を指摘することが観客の創造であり、観客としての健全なあり方だと思うのだ。