演 目
走りながら眠れ
観劇日時/04.10.3
劇団名/演研(帯広)
公演回数/道東小劇場演劇祭
作/平田オリザ
演出/片寄晴則
劇場/帯広・メガストーン


眠っていなかった舞台

 以前、札幌のシアターZOOで上演したのに比べて、丸ごと別の芝居ではないか? と思うほど完成度が高かった。やはり練りこんだ演技者たちのリアリティある表現の結果であろうと思われる。使い慣れたホームグラウンドの劇場ということで、リラックスして演じられたという利点もあったのかもしれないが……
 具体的には、「眠る状況」の下にある、主人公たちの「走る意識」がくっきりと感じられたということに尽きるし、それがこの二人の登場人物に限らず、あらゆる人たちの「生きる」ことに繋がるのだということが自然に感じられるところに、この芝居の価値があると思われたからである。
 成功した舞台であって、同じ舞台を続けて観る意義を強く印象付けられた一時間であった。
  出演は富永浩至・坪井志展。