演 目 天国への会談 観劇日時/04.6.15 劇団名/富良野塾OBユニット「イレブン☆ナイン」 公演回数/緊急公演 作・演出/納谷真大 照明/広瀬利勝 音響/三浦淳一 劇場/たきかわホール |
通俗エンターテインメント 幼馴染の男5人(六条寿倖・水津聡・久保隆徳・倉林一成・杉野圭志)、20代から30代。出れば負けの草野球チームのメンバーたち。その日も負け試合の帰りに寄った馴染みの喫茶店で、敗因責任の擦り合いの最中にガス爆発が起きる。 気が付くと5人は、死者の国の入り口で、地獄行き一人と極楽行き4人とに振り分けられようとしていた。関所の担当官(森上千絵・東誠一郎・納谷真大)の不注意で、その地獄行きの一人が誰だったのか分からなくなっている。 全員それぞれ、自分以外の一人が地獄行きだと思い、他人の悪行を暴きあうけれども、結局5人全員が地獄行きだとわかったとき、実は5人が5人とも、自分が地獄行きだと覚悟していたり、志願していたことがわかる。 そしてさらにもう一度ドンデン返しがあって、全員極楽行きとなる。 この梗概でも判る通り、松竹新喜劇風の現代版人情喜劇であり、お涙頂戴の予定調和な娯楽作品である。 ちょっと面白いかなと思ったのは、メンバーの一人で魚屋の親父さんが、「毎日魚を殺しているのだから、お前こそ地獄行きだ」と植木屋のメンバーに攻撃されたとき、「お前だって毎日樹を切ったり刻んだりしているではないか」と逆襲する。そのとき一番若い郵便局の局員が「食物連鎖は必要悪であり、「いただきます」というのは、食べられる生き物に対する感謝であり、「ごちそうさま」というのは、そのお礼の気持ちである」と言ったことだ。このシーンは僕のテーマであり、印象に残ったのであった。 |