演 目
演劇バトルライブ04北海道予選大会
観劇日時/04.6.13
主催/北海道テレビ・北海道演劇財団
劇場/BLOCH


低調なE―1グランプリ

 
今年もエンゲキバトルライブの季節がやってきた。12日と13日の二日間であったが、12日の朝というか昼頃、突然39度の高熱が出て、出たかと思うと突然夕方には37度まで下がってしまった。だが、いくら何でもそんな身体で19時開演の劇場へ行けるわけがない。残念ながら一日目は観ることができなかったのだ。
 さて13日の二日目。三つの劇団がエントリーしていて、第一番目は「シタヤジルシプロジェクト」。
 ある会社らしい。リストラ人減らしに対する経営者の理不尽な態度に反発した該当者が実力で立ち上がる。その顛末を戯画化する。
 しかしこれは単に事実の断片を切り取っただけで、「だからドーナノ?」というしかない。わずかに演出の洒脱さが微かに残ったに過ぎない…… 出演=大谷啓介・高橋完直・横嶋安有美・下屋義仁    35点

「ミスアンダーグランド」
 イラクで拘束された3人の日本人の人質。そしてイラク人たち。この時事ネタを丸ごとそのまま、あくどくコント化したが、全体の造りがこれらの人質たちを単純に揶揄しているに過ぎないという印象が強いので、あまり好感が持たれなかったようだ。

 出演=山田和央・山田敬文・津利彦・鈴木厚志         27点

「マキニュウム」
 若夫婦の日常に入り込んだ、妻のかつての恋人だが、彼はすでに死んでいて、だから現れたのは彼女にしか見えない幽霊なのだ。微妙な彼女の心境。想いを残して死にきれない幽霊。よくある話であり、幽霊を取り押さえるために、3人の友人たちが出てくるが、短い話のなかでは却って邪魔で余計な部分だ。ただ前二者に比べて一番無難だという消去法で残った作品。
 
 出演=千田里美・鈴木智人・金子綾香・細川泰史・川口まゆみ・水野敦子・濱道俊介・槙文彦   37点
 
 というわけで、「シタヤジルシ」と「マキニュウム」の2作品が決勝進出となったわけだが、今年はなんとも低調だ……いや、12日の4チームは観ていないので決勝ではそれに期待するかノノ決勝では予選の作品をそのまま上演するとは限らないから、練り上げてくることを期待しようか……