演 目
間違いの喜劇
観劇日時/04.4.11
劇団名/清水企画
公演回数/第14回公演
演出/清水友陽
照明・照明部/清水洋和・樋屋晴奈
劇 場/BLOCH
原 作/作=W・シェクスピァ・訳=松岡和子


大車輪で疾する祝祭劇

 幼い頃、別れ別れになった双子の貴族の兄弟、ちょうど同じ時期に産まれた召使の双子の兄弟。それぞれ貴族と召使の二人連れが二組、一方は街の有力者として名声を高め、一方は別れたその兄弟を訪ねてやってくる。
 お互いはお互いの存在を知らないが、まったく同じ姿であり、同じ声であるために、たまたま注文した宝石の首飾りを巡って街中を巻き込む大騒動が持ち上がる。
 この荒唐無稽でご都合主義の一時間50分という長丁場の物語を若い役者たちが大車輪で疾走する。
 舞台中央に方形に4本の鉄柱を建てて、様々な場所を暗示し、床は薄茶色と深い黒で辺1mほどの市松模様、舞台背景と上下(かみしも)の上部には欄間のように切抜きされた薄茶色のボードで装飾されただけの一見、素舞台のような舞台装置の中で演じられる。
ナ初、役者たちの滑舌の悪さと猛スピードと、踊りながら喋るような装飾過剰な演技が鼻に付いたが、芝居が進行するに従って、このスピードは快さに転じ、装飾過剰な演技も抑制の効いた程よい感じに転じ、滑舌の悪さも一種の演技と受け取られるように変じた。